質問箱への回答
住んでいる賃貸物件が競売にかかったら?
はじめまして、永幸不動産株式会社の森下と申します。
弊社ホームページをご覧になってのご質問、ありがとうございます。
突然の出来事で、とても心配されていることとお察し致します。
実は過去にも同様のご相談を受けたことがございまして、その際の回答メールをもとに、以下で回答させていただきます。
まずは、本当に競売が進行しているのかを確認するのが先決です。
客観的に確認をするには不動産登記記録というものを閲覧し、お住まいの建物(分譲賃貸であれば部屋)に差押登記が入っているかどうかを確認するのが最も確実です。
差押登記が入っていれば、間違いなく競売の手続きが進行しているということになります。
登記記録は法務局という各区や市にある役場で取得することもできますが、一般の方には難しいと思います。
今回であれば、その連絡をしてきたという管理会社さんに相談してみるのが良いでしょう。
ほとんどの不動産屋さんや管理会社は登記記録をPCで取得できるシステムを導入しています。
(※もしかしたら費用を求められるかもしれませんが、登記記録の取得実費は300円ぐらいです)
もし、管理会社さんがアテにならない・相談できないという場合は弊社で確認することもできますが、その場合はお住まいの住所などを教えていただく必要があります。
次に、競売の話が本当だった場合のことについてです。
基本的には、①裁判所の建物チェック(※)→②裁判所で競売物件として情報公開→③落札する人が現れれば落札の手続きという流れとなり、地域にもよりますがそれぞれが1〜2ヶ月ぐらい=合計半年程度のスパンで進んでいきます。
(※)執行官による現況調査と言います。管理会社さんの言う「写真撮影」もこれに含まれます。
注意点として、現況調査は通知を無視したり妨害したりすると犯罪になる可能性がありますので、必ず指示に従ってください。
落札者=新しい所有者が「住み続けてください」というスタンスの場合、出ていく必要はありません。
但し、契約はやり直しになってしまうので契約内容が変わる可能性があり、また、敷金は引き継がれないので改めて預けなければいけないことが多いです。
逆に、新しい所有者が「出ていってください」というスタンスだった場合は、6ヶ月の間に出ていかなければなりません。
その6ヶ月の間は今までと同じ家賃を新しい所有者に払うことになりますが、一度でも遅れると住む権利が無くなり、出て行かなければなりません。
いずれにしても、落札者がどのようなスタンスかによって、今まで通り住み続けられるかが左右されるということになります。
今のお住まいが物凄く気に入っていて引越したくないという場合は仕方ありませんが、そうでない場合はややこしいことになる前に引越しを検討されるのも一案だと思います。
もちろん、落札者のスタンスを確認してから出方を考えるというのもアリでしょう。
以上、駆け足でしたが、基本的な流れについての解説させていただきました。
まずは事実確認をされることを先決に、そしてご質問者様がどのようなスタンスで考えるかによって最善の方法も変わってきますので、じっくり考えてみるのがよいかなと思います。
ご不明点があれば、いつでもご連絡ください。