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立教大学・不動産JOBカフェ参加&不動産業界での就職について

立教大学池袋キャンパスのクリスマスツリー

永幸不動産株式会社の代表、森下です。

参加したイベントから一週間以上経過してしまいましたが、記事に残しておこうと思います・・・。

今回はいつも参加している宅建協会の不動産相談とはちょっと違いまして、立教大学OB会からお呼ばれしまして、不動産業界のJOBカフェに参加してきました。いわゆる就職活動イベントのOB交流会みたいなものですね。

立教大学OBとは言っても大学院に2年間しか在籍してないとか、そもそも森下はいわゆる新卒での就職活動をしたことがないのでどこまでお役に立てるものか・・・とも思いましたが、不動産業界ってどういうところなのかについて、これまでの経験からざっくばらんにお話をさせていただきました。

参加されていた学生さんもすでに不動産業界に絞っている方、司法書士志望の方、まだ業界は絞っていないけど不動産に興味がある方など様々でしたが、お役に立てたようであれば嬉しいです。

 

◆不動産業界の就職の様子とは

森下の経験からですと新卒採用のことはあんまり触れることが出来ないのですが、中途採用とか他の業界内の方を見ていて思ったこと、自分の経験などから少し書いてみようと思います。

まず大前提として、不動産業界は他の業界と比較して流動性が高い・・・要するに転職する人が極めて多い業界という特徴を持っています。最近だと他の業界でも転職は当たり前になってきていますが、昔からそうだったというイメージですね。

意外なことに、いわゆる旧財閥系の不動産会社であってもこの傾向はあまり変わりません。確かに本体の会社(○○不動産など、社名に余計な単語がついていない所)は新卒採用が基本なのですが、売買の仲介・流通部門(○○のリハウスとか、○○不動産販売とか)は年がら年中求人を出しています。20代ぐらいで運転免許を持っていて、異業種での営業・接客業経験があるなどの基本的な要件を満たしていれば、採用のハードルはイメージほどは高くないと思います。入社後のノルマという名のハードルはイメージよりも高いですが。

異業種からの転職は30代ぐらいでもそれなりにあります。ただ、この年齢になってくると即戦力としての雇用が当たり前になってくるので、異業種で営業成績が良かったなど、営業スキルをアピールできるかどうかが分かれ目な気がしますね。

30代転職の主戦場はやはり不動産業界内での転職です。20代から不動産業界にいた場合、それなりに横のつながり・人脈も出来てきますので、知り合いの会社から声をかけられるとか、同僚が独立するからそれについていくとか、そういうケースはけっこう目にします。

 

◆不動産業界の業界構造と転職・独立

不動産業界は基本的に ①開発・分譲 ②仲介・流通 ③管理・賃貸業(※ここでいう賃貸業は賃貸仲介業にあらず、いわゆる大家さん=自社物件を賃貸する業態を指します)の三分野に大別されますが、これらはそれぞれ相互に深く関連しています。開発・分譲系の会社は仲介・流通分野から土地の情報を仕入れないと成り立たないですし、仲介・流通業は開発・分譲や管理・賃貸業から物件を供給してもらえないと紹介する物件がなくなってしまいます。業界全体で、スケールの大きな分業体制が構築されている、といえば分かりやすいでしょうか。

そのため転職市場でも、それまで仲介一本でやってきた方が管理会社に転職すれば、仲介の目線でのリーシング策を練れるとか仲介時代のつながりで取引先と仲良くなりやすいとか、受け入れる側の会社にもメリットがあるわけです。

 

同分野内での転職(管理→管理)であっても会社ごとにやっていることが違うことも多いので、例えば賃貸マンション管理から分譲マンション管理へ転職するとか、そういうケースも目にしたことがあります。賃貸分野に絞ると、森下も修行時代にはその道をたどりましたが賃貸仲介→賃貸管理への転職はけっこう多いです。管理会社で一緒に働いていた方にも仲介店舗出身の人はちょくちょくいました。

ちなみに業界内で働いているとどうしても隣の芝生は青い現象は発生してしまうもので、森下も賃貸仲介の専門店に勤務していた頃「賃貸管理の会社さんはお客さんの案内をしたりしなくていいのだから楽そうだなぁ」という風に見えていました。まあ、その後実際に経験してみたらとんでもない勘違いだったと断言できますが(笑)

 

あとは流通・仲介である程度経験を積んだら独立しちゃう、というパターンは非常に多いです。仲介の営業マンは歩合制(個人売上高に応じて給料が上がるという方式)で働いてるケースが多いのですが、独立すれば歩合給どころか成約実績=自分の収入!ということになりますから、腕に自身のある人は続々とチャレンジするわけです。そして儚く散っていくのもよくある話です。

この辺り、他の業種と比較して開業しやすいのは間違いないのでそれも影響していると思います。宅建士の有資格者さえ確保すれば、後はお金と事務所があれば開業はすぐにできます(※但し、宅建業免許の申請~発行までかなりの時間がかかるため、その間の食い扶持は確保しておかないといけません)。しかし、なんの後ろ盾もなしに開業すると景気の波にドンブラドンブラ左右されてしまいます。森下の周りで独立してうまくいっている方を見ると、他にない明確な強みがあるとか、管理委託してくれる大家さんを先に確保しているとか、自分ですでに賃貸物件を持っていて最悪は家賃収入でどうにかなるとか、そういう方が多いです。そう考えると、独立のハードルは低いように見えて決して低くはないのです。

 

さて、色々書いていたら全然JOBカフェの話題ではなくなってしまいましたが(笑)不動産業界内のお話をいろいろと書いてみました。

新卒でこのページを見る方はそう多くないと思いますが、せっかくの新卒カードは本当に有効に使いましょう。上にも書いたように、流通・仲介部門にはいつでも入れても、本体企業に入れるのは新卒時ぐらいのものです(天下りみたいなルートはあるかもしれませんが・・・)。不動産業界に興味があるなら、でかいところにチャレンジしてみたほうが良いと思います。

 

 

◆森下へのコメント・質問はこちらからどうぞ(質問箱)

 

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