お部屋探しガイド再録
【第6回その1】お部屋探しの基本をおさえよう!
さて、もふの希望条件だとこんな物件はどうかな?
こっちは築浅の分譲マンションで、設備も新しいけどちょっと高め。
こっちは築年は少し古いけど、リフォームで室内は綺麗になっているんだ。賃料もちょっと安いよ。
わ~、同じ条件でもいろいろあるんだね!
そういえば、ホームページにもいろいろな物件が載っているし、こうやっていっぱい物件を紹介してもらってるけど、これって全部森下さんが持ってる物件なの? 実は森下さんって物凄い資産家!!??
ふっふっふ・・・そう、実は・・・!
・・・違います。
あ、あれ? 違うの?
実はこれらは全て僕の実家、森下一族が所有している物件なんだよ!!
な、なんだってーーーーー!!??
そうなんだ!! すごいなぁ!!
(ネタが古いな)
まあ、嘘なんだけどね。
・・・ちょっと!
いくらもふが純粋無垢だからって、からかうのは良くないと思うよ・・・!!
◆不動産屋さんの媒介(仲介)の仕組みとは?
(自分で純粋無垢って言っちゃった…)
あはは、ごめんごめん。
実は永幸不動産のホームページや店頭で紹介している物件は媒介(仲介)っていう仕組みで紹介しているんだよ。
ばいかい? ちゅうかい?
これは言葉で説明するより図を見てもらったほうが早いかな。
こういう仕組みだよ!
へえー! 物件のオーナーさんが直接紹介してるんじゃなくって、不動産屋さんを挟んで紹介してるんだね!
そのとおり!
そもそも媒介(仲介)とは「両者の間に立って、なかだちをすること。とりもつこと」を指すんだ。
オーナー様とお客様の間をとりもつのが不動産屋さんの基本的なお仕事なのです。
上の図で紹介しているのは、最近では一番多い共同仲介って言って、不動産屋さんがオーナー様側とお客様側でそれぞれ違う、2社のパターンだね。
もちろん、間に立つ不動産屋さんが1社のみっていうパターンもあるよ。
なるほど~!!
あれ? でもどっちにしても不動産屋さんが挟まらないといけないっていうことなのかな?
いや、そんなことはないよ。
例えば、社有物件を直接賃貸に出している不動産会社さんもあるし、個人オーナー様自らがブログでお客様を集めているっていうこともある。
でも、物件情報共有の仕組みが使えるのは、不動産屋さんの免許を持った会社のみなんだ。
それに、不動産検索サイトなんかも、基本的には不動産会社じゃないと情報掲載が出来ない。
最近はインターネットで情報を探す人がほとんどだし、オーナー様が個人でやろうとするとかなりのパワーが必要になってしまうんだ。
不動産屋さんに任せておけば、仕事として日常的に物件情報を他の不動産屋さんに紹介したり、お客様をご案内したりするからね。
ふむふむ、そういうことかぁ!
ちなみに媒介は法律用語、仲介は一般的な用語というイメージで、内容は同じです。
いわゆる仲介手数料は法律用語では媒介報酬と言います。
媒介の仕組みを使ってお客様とオーナー様のご契約をとりもつ行為に対する報酬ということです。
なので、媒介報酬=仲介手数料は両者のご契約が成立してからでないと発生しません。
あれ? ということは、こうやって物件を紹介してもらったり現地まで案内してもらうだけだとお金はかからないの?
もちろん!
例えば物件紹介やご案内も、全て費用は発生しません。
但し、永幸不動産ではご案内の際の交通費はお客様のご負担とさせていただいています。
そうなんだ~!
◆賃貸の初期費用について知っておこう!
さて、まずは賃貸の初期費用についておさらいしてみようか!
お部屋探しガイド第1回目で書いたとおり、賃貸の初期費用では色々なお金がかかるんだ。
もちろん、これらも全て契約が成立しない限りは発生しないよ。
- 借り始める月の家賃と共益費(日割り計算されます)
- 翌月分の家賃と共益費
- 敷金:家賃の1~2ヶ月分
- 礼金:家賃の1~2ヶ月分
- 仲介手数料:家賃の1ヶ月分
- 火災保険加入費用:12,000円~25,000円程度
- 鍵の交換費用:12,000円~25,000円程度
- 家賃保証会社の利用料:家賃+管理費・共益費の30%~100%
前はあまり詳しく触れてなかったし、まずはそれぞれの項目についてまとめるね。
※ここで解説するのは関東地方、特に東京都での一般的なお話です。
東京都以外の地域では慣例が異なる場合がありますので、ご注意ください。
◆家賃(賃料)・共益費(管理費)
そのまま、その物件の月額使用料金です。
ほぼ全ての物件で前払いになるので、契約前に最初の月の家賃も支払います。
翌月分の家賃は、月の中旬~下旬からの契約になった場合、すぐに次の月の支払い日になっちゃうからかかることが多いです。
共益費と管理費は、それぞれ意味合いは若干違うんだけど、ほぼ同じもの。
家賃がお部屋の使用料なのに対して、共益費・管理費はお部屋以外の共用部分の維持管理に対するお金、という意味合いです。
ちなみに、このあと解説する敷金・礼金・仲介手数料は家賃の○ヶ月分で計算するから、共益費・管理費は計算の中に入ってきません。
例えば、賃料60,000円・共益費3,000円・敷金1ヶ月・礼金1ヶ月だと、月額の総費用は63,000円ですが、敷金と礼金はそれぞれ60,000円(※仲介手数料は60,000円+消費税)です。ふしぎ!
◆敷金
賃貸契約の担保としてオーナー様に預け入れるお金のことです。
担保なので、万が一家賃滞納をしてしまった時にその分が敷金から差し引かれたり、物件の設備を誤って壊してしまった時に修理代金が敷金から差し引かれたり・・・という取り扱いです。
逆に、借りている側から「今月の家賃が支払えないので、敷金から引いておいてください」と言うのは原則NGです。
ほとんどの契約書には、これを禁止する条文が盛り込まれています。
東京の場合、退去する時にお部屋のクリーニング代金・原状回復費用(※お部屋を借りた時の状態に戻すための修理費用など)が敷金から差し引かれ、残額が返金されます。
但し、償却といって、退去時に敷金から差し引かれる金額が事前に決まっている場合もありますのでその場合は注意が必要です。
例えば敷金2ヶ月・償却1ヶ月という場合、預け入れた敷金のうち1ヶ月分は返ってきません。
この場合、敷金がどのタイミングで(例:退去時、契約時)、何の費用として(例:クリーニング費用・原状回復費用として)償却されるのかは事前に確認したほうがいいと森下は思います。
場合によっては預け入れたはずの敷金が全く返金されないばかりか、追加でクリーニング費用や現状回復費用がかかってしまうこともあり得ます。必ず確認!
◆礼金
こちらは預けるお金ではなくオーナー様に対して支払うお金です。
そのため退去時に返金されることもありませんので要注意です。
念には念をということで、契約書に「礼金は返還されないものとする」と書いてある場合もあります。
裏技として、礼金を余分に多く支払うから、月額の賃料を下げて欲しいという交渉方法もあります。
会社名義で社員さんの社宅契約を結ぶ時なんかによく使われる技ですね。
「会社の社宅規定で家賃の上限が決まっている」ということも多いので、その調整に使うわけです。
もちろん、社宅契約でなくても使える技ですので、入居後、長く住むことが決まっている場合にはこの技を使うのもいいかもしれません。
◆仲介手数料
上で解説したとおり、これは仲介をとりもった不動産会社への報酬になります。
そのため契約時の請求書の発行元や支払先が「仲介手数料」だけ違う、ということが多いです。
永幸不動産ではいわゆる「仲介手数料割引サービス」は原則として行っておらず、皆様に家賃の1ヶ月分+消費税の仲介手数料をお支払いいただいております。
その分、当然のことですがお客様のご予算の多少に関係なく、誠心誠意のサービスを提供しております。
必ず、家賃1ヶ月分の仲介手数料に見合うだけの働きをさせていただきます。
◆火災保険加入費用
ご入居後の万が一の事態に備えて、ほぼ全ての物件でご加入いただく保険です。
だいたい2年間の掛け捨て払いで12,000円~25,000円ぐらいです。
退去する場合、保険会社に連絡すると未経過分の保険料が戻ってくる場合もありますので、賃貸のお部屋を解約する時は是非電話してみましょう。
森下は一人暮らしの部屋を解約する時にそのことをすっかり忘れていて返金を受け損ねました・・・。
◆鍵の交換費用
読んで字のごとくで、だいたい12,000円~25,000円程度です。
任意だったり必須だったりオーナーさん負担だったり、場合によっては鍵のグレードによって金額が違うから選べるなんてこともあります。
一般に、防犯性能の高い「ディンプルキー」などは費用が高くなる傾向にあります。
・・・ぜぇぜぇ・・・。
というわけで、保証会社利用料以外の項目はこんな感じだよ!
森下さん、お疲れ様!
お部屋探しガイド第2回目以来のロング解説だったね・・・。
うむむ、予想より結構長くなってしまった・・・。
あれ?
そうすると「保証会社」さんは今の話の中の「保険会社」さんとは違うの?
うん、とっても多い質問ですが、違います。
どう違うかっていうと・・・今回は長くなりすぎてしまったので次回じっくりと解説しようかな。
おおお! お部屋探しガイド初の前・後編だね!
うーん、まさかの前・中・後編にならないことを願っておこう・・・。
それじゃあ、まったね~♪